思考を見つめる

2011年12月20日

人間の心のざわめきは、思考のざわめきです。
思考のざわめきがあるところ、心のざわめきがあります。

人間の思考というものは、絶えずせわしなく動き回っています。
その思考によって、私たちも動かれさています。

思考とは、反復的な運動です。
それは同じことを頭の中で何度も繰り返すだけであり、
機械的で単調な活動です。

思考とは、常に古い運動です。
なぜなら、思考は記憶に他ならないからです。
快楽の反復があるところ、必ず思考の反復があります。
記憶された快楽を反復するのが思考だからです。

快楽の反復は堕落と腐敗しか生みません。
つまり、思考がそれらを生み出しているのです。
快楽を繰り返そうとする心が、思考の反復となって現れます。

機械的な生、快楽や享楽の繰り返しだけしかない生は、
どこまでいっても凡庸な生でしょう。
このような生を打破するには、思考の反復が終わらなければなりません。
思考がなければ、反復もありません。

この真理を見るためには、自分の思考の動きを観察し、
その思考の活動の本質と構造を見極めなければなりません。
人間の心を理解することは、思考の動きを理解することです。
思考を深く見つめることで、人間の心の本性が露わになります。


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