心の空虚さと向かい合う

2011年10月13日

私たち人間にとって、何もない心の空虚さというのは辛いものです。
心の空虚さが耐えられないからこそ、
私たちは常に何かしらの活動や経験に駆り立てられます。

なぜ私たち人間の心は、何もない空虚に苦しめられるのでしょうか。
空虚―その心の空白、孤独、刺々しさ、虚無感。
人はいつも、得体の知れない広大な「無」を恐れます。
その無は、心の暗闇であり、底なしの虚無です。

底なしの心の虚無―
これこそ私たち人間が最も恐れているものではないでしょうか。
私たちはこの虚無から逃げようとし、それと向かい合おうとはしません。

底なしの虚無とは、まさに「死」そのものでしょう。
それは何もない無、完全な無であり、
私たちはその「無」に耐えることができないのです。

世間で見られるひっきりなしの娯楽や享楽、
または単なる快楽や絶え間ない活動欲は、
何もない「無」からの逃避であり、その恐れから生まれてきています。
私たちを活動へ駆り立てる欲求の根は、虚無への恐怖にあります。
虚無への恐怖が、ひっきりなしの欲望を生み出しているのです。

このことを理解しない限り、
私たちはいつも得体の知れない虚無を恐れ、
その恐怖を抱きながら生きていくことになるでしょう。

心の空虚さと向かい合うこと、虚無から逃げないこと―
湧き上がる恐怖、心の不安、それらと向かい合い、理解すること。
自分の心、自分の精神を深く探究し、理解を深めることで、
私たちは真に「自由」というものを見出すでしょう。


Trackback URL

http://spiritual-public-foundation.org/news/1332/trackback


世界を変える