自己を捨てた心
2011年9月13日
自己を捨てた心こそ、真に自由な心です。
心の葛藤、その混乱は、心が自己というものに縛られているから起こります。
自己を保持し、心理的に守り続けようとする執着が、心の苦しみの根です。
人間の真の美しさとは、自己を捨てた心です。
自己を捨てた心とは、一切エゴのないの心、私心のない心です。
その心が人間の美しさを作るのであり、それがその人そのものとなります。
この美を持たない人は、野蛮で醜く、卑小な生しか歩めないでしょう。
自己に固執し、自己にすがりつくことしかしない生は極めて凡庸です。
自己執心のあるところ、心の暴力性があります。
同時に、自分というものを失うことへ恐怖、葛藤があります。
自己というものほど、私たちにとって未熟なものはありません。
また、自己というものほど、私たちにとって苦しみの元であるものもないでしょう。
心が自己に執着するとは、自分というものを拡大させていくことであり、
それが膨らめば膨らむほど、そのあとに生じる「破滅」もまた大きいのです。
精神的な破滅は、自己執着から生じるものです。
それは自己を喪失したときに起こる精神的な崩壊です。
肥大化した自己が一気に失われると、精神は崩壊し、人間は破滅します。
恐ろしいことですが、これは事実です。
人間にとって真の自由とは、自己を捨てて生きることです。
自己執心のない生こそ、いかなる精神的混乱も破滅も起こらない生です。
自己を完全に捨てたところに、人間としての自由、美、成熟があります。
この自由、美、成熟が、新しい生の次元を開きます。
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