自我性(エゴ)の理解

2013年10月30日

瞑想においてまず重要なことは、
自分自身の自我の活動を理解するということです。
なぜなら、自我の活動こそ私たち人間が抱える問題の根だからです。

人間がもつ心の問題と無秩序。
つまり恐怖、悲しみ、絶望、葛藤、暴力、虚しさ―といったものは、
すべて自我の活動(エゴの活動)から起こるものです。
この自我の活動を明確に理解しないかぎり、
私たちは常に心の問題と無秩序を抱えたままでしょう。
そうなると、そこには真に自由な瞑想は起こりません。

恐怖に基づいた瞑想は、本物の瞑想ではありません。
その時、瞑想は逃避の手段や欲望の対象となり、
単なる快楽や慰み物ものとなってしまいます。
恐怖、不安、葛藤、絶望といった無秩序を抱えている精神が、
一体どうやって自由な瞑想に入っていけるでしょうか。
心がそうした混乱を持つかぎり、真の瞑想はありません。
なぜなら、瞑想とは無秩序のない自由な活動だからです。

自由があってのみ、瞑想は花開きます。
ですから、まず何よりも先に自我の問題を終わらせなければなりません。
それが最初であり、それより先に何か神秘的なものや霊的なものを追い求めても、
それは逆に自分の精神を壊してしまう危険があります。
自らの心の混乱を理解し、終わらせることが第一です。
自らの心がしっかり秩序正しくなり、美しく静謐であれば、
そのとき初めて本当の瞑想が起こるのです。


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