エゴと苦しみ

2013年10月1日

人間の心の苦しみの全ては、自分のエゴから生じます。
恐怖という感情は、「自分」を失うことへの不安から生じるものであり、
悲しみや絶望は、「自分」を失ったときに生じます。
ほかにも葛藤、怒り、憎しみ、苛立ち、焦りなど、
このような心の混乱、無秩序の元凶はすべて自己自身─エゴ─にあります。

自己に執着することが、苦しみの源です。
その心の執着を断ち切らないかぎり、苦しみはいつもそこにあります。
自己への執着を断ち切り、何ものにも執着しないということ。
それは自己に対して死に切るということ、完全な自己放棄です。
そうして初めて、心は苦しみの牢獄から解放されます。

人間の心というものは、
自己執着から離れれば離れるほど、真の自由を悟ります。
自己執着こそ心の苦しみの原因であるということを理解すれば、
心は自然と自己というものを手放すでしょう。

自己から離れれば離れるほど、心は自由になります。
そして完全に自己を捨て切ったならば、
その人に心の苦しみが訪れることはもうないでしょう。

自由とは、完全な自己放棄から生まれます。
苦しみの元である「私」というものへの執着が消えてなくなるならば、
もはや苦しむ「私」というものは存在しません。
「私」が存在しないとき、「私」が死に切ったとき、
生は真に自由であり、どんな心の苦しみも生じません。
自己を超越した生―そこからまったく新しい生の次元が生まれます。


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