J.クリシュナムルティのメッセージ NO.18

2013年6月18日

 

喧騒や大衆、不安や葛藤、さらにはさまざまな経験の風にも、
決して動ずることのない精神の沈黙というものがある。
それはまったき静謐なる精神である。
そのような精神は深い沈黙に溢れている。
天真で純真であり、それゆえ無限の広がりをもった沈黙である。
精神がそのような沈黙で満たされるとき、行為は決して混乱を生むことはない。
そこから湧き出す行為は、常に秩序正しい。

全き沈黙のうちにある精神こそ、秩序を伴った完全な行為を生む。
そのような行為は自由であり、何かに縛られているということもない。
完全に秩序ある精神、そして沈黙。それは人間が求めてきた真の祝福である。
静謐な精神においては、いかなる問題にも終止符が打たれる。
人間関係の問題、または自分自身の問題もそこにはない。

精神がこのように沈黙しているときこそが、
真に宗教的な精神のありようである。
生の豊かさは、全き沈黙によってさらに深まる。
精神の全き沈黙は、宇宙の聖なる沈黙と呼応する。
宇宙の沈黙は、神の沈黙である。
この無限の沈黙の中に、驚くべき生の次元がある。


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