J.クリシュナムルティのメッセージ NO.17
2013年6月17日
生を新たに発見するためには、途方に暮れる必要がある。
私たちは途方に暮れることを恐れ、不安なままでいることを恐れる。
だから特定の宗教、伝統、政治、または社会的な領域で、
自分に天国を約束してくれる人間や集団のあとを追い求めてしまう。
それは逃避であって、幻想に陥ることにほかならない。
世間では導師、教師、宗教的指導者、政治的指導者、哲学者など、
さまざまな人々が私たちを導こうとしてきた。
しかし誰一人として根源的にあなたを不幸と葛藤から救い出してはくれなかった。
むしろ宗教はこれまで幾多の戦争を作り出してきた。
政治家、哲学者もあなたの根本の問題を解決してくれなかった。
それなのになぜあなたは彼らに従うのだろうか。
我々はただひとり立たなければならない。
あなたが誰か他人によってではなく、自分自身で、
現在あなたが抱えている問題について自分で理解し始めるとき、
そこに本当の成熟と創造性がある。
それこそ本物の宗教性であって、他者に従うようなことではない。
途方に暮れ、苦しみを経験する。
しかしそこから大いなる情熱が生まれる。
英知は迷うことから生まれ、迷いがなければ成長も発見もない。
迷い、途方に暮れることで、新しい生が開けてくる。
苦しみから逃げるだけでは新しい生の次元は開けてこない。
どんなに苦しくとも、あなたはひとりで精神的に自立しなければならない。
その自立こそ、あなたを真に成長させるのである。
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