神秘の扉 マイスター・エックハルト NO.4

2013年4月24日

人が自分自身や外的事物の一切への執着を断ち切り、

そこから完全に離れ去れば離れ去るほど、

それだけあなたは、時間にも空間にも触れることのない魂の火花の内で、

ますます統一され、浄福なものとなっていく。

 

この火花、人間の内に宿る光は、

決して虚偽や幻影を追い求めることはない。

むしろそのような虚偽や幻影の一切を拒絶し、

赤裸々な神そのものだけを求めようとする。

 

私は真理にかけて、永遠に変わらない真理にかけて言う。

この光は、絶えず「生命の根源」へと向かおうとする。

父であれ子であれ聖霊であれ、

いかなる区別もないような命の根源へと赴こうとするのである。

そして、その誰も存在もしなければ区別もない命の最深奥においてのみ、

この光は満ち足りるのである。

 

この満ち足りた光は、人間の精神の中で最も内的なものであると言える。

この内なる光は、まったく不動な一つの「聖なる静寂」である。

この不動性と聖なる沈黙こそが、全ての事物の根源であり、

あらゆる命がここから受け取られるのである。

 

精神の真の光が赴こうとする場所とは、

そのような生命の根源、万物の源なのである。


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