ヘンリー・ソローの叡智 NO.3

2013年2月25日

道徳の向上には、精神の眠りをふり払う努力が必要である。

大抵、我々は眠りながら生きている。

肉体労働をやれる程度に目覚めていることは容易である。

しかし、知性を有効に働かせることができるほど目覚めているとなると、

極めて難しいものとなる。

詩的な人生、神聖な人生を送れるほど、となるとさらに難しいものとなる。

だが、そのように目覚めていることこそ生きていることにほかならない。

 

意識的な努力によって自分の精神的な生活を高める能力が、

間違いなく私たち人間には備わっている。

その日の生活と精神を質的に高めることこそ、人間にとって最高の芸術である。

そこにはどんな条件も制約もない。

一人一人の人間の心のあり方、日々の生活のあり方にかかっているのだ。

一つ一つの行為が、言動が、生活の仕方が、その人間の心を現わしている。

 

全ての人間は自身の生活を細部に至るまで、

精神が最も高められ研ぎ澄まされた瞬間の凝視にも、

堪えられるように徹底して厳粛に生きるべきである。

そのような真摯な、厳粛さがあってこそ、

精神は研ぎ澄まされ、精神性や霊性は高められ、

真に宗教的な人生を送ることができるようになるのである。


Trackback URL

http://spiritual-public-foundation.org/message/4082/trackback


世界を変える