森羅万象の声

2013年1月15日

 

森羅万象の言葉、つまり宇宙の言葉こそ「生」そのものです。

本の中の言葉ばかりにとらわれてしまうと、

宇宙そのものの声を忘れてしまうこともあります。

 

生命の声は、宇宙の沈黙の中にあります。

自然のままにあるもの―花、草、石、雲、雨、星、太陽。

こうした存在は沈黙の中で声を発しています。

自然のままの声を聴くためには、

人間の側もまた沈黙を尊ばなければなりません。

 

言葉は生命そのものではありません。

本の中にある言葉は「実在」ではないのです。

真の実在、リアリティは言葉を超えたものです。

 

森羅万象、その宇宙と生命の声は、

深い静寂と沈黙の中から湧き上がるものであり、

言葉のおしゃべりはこの声を覆い隠してしまいます。

 

自然界の中には人間が作り出した「言葉」や「文字」はありません。

ただ「存在するもの」「生きているもの」だけがあります。

それはあるがままの命の姿、創造の姿であり、

刻々と深い無言(沈黙)の中であり続けています。

 

私たちが生命と、そして神と出会うのは、

常に大いなる沈黙のうちにおいてです。

全き沈黙のうちにこそ「生の神秘」があります。

その沈黙は測り知れない宇宙の叡智であり、無言の創造の言葉です。

 

森羅万象とは、沈黙の中に永遠の言葉です。


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