完全なる静謐
2012年9月21日
完全に静まった精神があるとき、そこに混乱はありません。
精神の活動とは自己防衛の活動にほかならず、
自己を守ろうとする心理的な闘いが混乱となって現われます。
精神のざわめきは、不安、恐怖、葛藤、怒り、悲しみ―など、
様々な負の感情と共に起こります。
負の感情の根は、自己に執着とようとする心にあります。
「こうありたい」「これが私だ」という思い、
そのエゴがまさに精神的な混乱の根です。
精神のざわめきは、自己を守ろうとする心の闘いであり、
その自己保存の活動こそあらゆる混乱の原因です。
エゴがあるところには必ず混乱があります。
混乱のない行為、秩序ある行為とは、
完全に静まった精神から起こる行為です。
精神の完全な沈黙は、もはや自己に執着しない精神、
「自分」というものを捨て去って生きる精神です。
自分というものがどうなろうとも気にしない精神、
何を失い、何がなくなろうとも、決して心はそこにとらわれず、
ただ全てをそのあるがままに受け取る精神。
そういう精神こそ自由な精神であり、混乱を持つことない精神です。
あるがままのものを全てを受け入れるということ、
それがどんな現実であれ、自分に起こることは全てそのまま受け入れること。
反抗したり、逃げようとしたりするのは無意味です。
そう試みても、現実はあなたから離れることはありません。
そうであれば、現実を受け入れ、それと融和し、
完全に現実と共に生きることです。
そういう精神であっこそ、
もはや何ものにも執着せず、何事が起ころうとも悲しまず、
全てを快く受け入れ、混乱のない自由な生を生きることができます。
自己を省みず、まったく顧慮しないということは、
完全に自己を捨て去って生きるということ、
それこそはまさに精神の完全な自由の開花であり、
混乱や精神的な問題が起こる余地はないのです。
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