無限への扉

2012年8月10日

無限への扉

瞑想は、無限の次元の扉を開く運動です。
無限の次元とは、未知なる領域、神秘の領域、
知性ではとらえることのできない不可知の領域です。

私たちは知性によって事物を捉えようとします。
科学者や哲学者は、知性によって事物を研究し、
それを公式化したり概念化したりします。

しかし「生」と「宇宙」の神秘は、
公式化したり概念化したりできるようなものではありません。
またそれは、知識や言葉の枠にはめられるものではありません。

神秘は、言葉も知識も超えたものです。
言葉や知識はどこまでいっても有限なもの、消滅的なものであり、
それは無限なものではありません。

どんなに理知を働かせても、人間は神秘を「知る」ことはできません。
結論や結果があるところには神秘はありません。
知られうるものは未知なるものではないからです。
知性で把握したとき、それは神秘ではなくなるのです。

知性は、生の無限の扉を開くことはできません。
人間の頭脳の運動はどこまでいっても有限です。
なぜなら、頭脳は物質にすぎないからです。

生の無限の扉が開かれるのは、頭脳が完全に静まったときです。
そして言葉、思考、知性のあらゆる活動が静まり、
頭脳が空っぽになって新鮮であるときにこそ、生の無限性があります。

頭脳が知性に汚されることなく完全に空無であるとき、
そのとき生の新たなる神秘が現われる可能性が生まれます。
神秘を見出すのは、知性ではなく、物質を超えた「心」です。


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