道(タオ)の大宇宙 荘子の言葉-2
2012年8月3日
真の知恵を有する者はいつも焦らずに伸び伸びとしているが、
軽薄な知恵しか有しない者はこせこせしてつまらないことばかりにとらわれる。
真理ある言葉は極めて単純で明白、美しくて純粋だが、
世俗のつまらない言葉はいたずらに口数が多く、無駄口ばかりで汚らしい。
真の恐怖というものは大らかで余裕があるが、
世俗人の恐怖はいつもびくびくとして怯えている。
世間の人々は常に心が外界の物と交わっているためには、
寝ているときもでも夢にうなされて、
目が覚めてからも外界と交わって心が乱される。
こうして寝ても覚めても心を乱しており、
いつもいざこざと問題ばかりを起こして自分を苦しめる。
これら凡人の人々の心は、
あたかも秋や冬が来ると枯れ果てる植物のようである。
なぜなら、このような人々は日毎に心を闘わせて命をすり減らし、
自らを衰弱させていくのだから。
こうして凡人は深い沼の中に溺れていき、
再び這い上がってこれなくなる。
心が衰弱しきって死んでしまうのである。
死に近づいてしまった心というものはこういうもので、
もはやよみがえらせることが難しいであろう。
このようになってしまわないためにも、
人間は真の英知と共に生きなければならないのだ。
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