神秘の次元
2012年7月30日
神は永遠に未知なるものであり、
それを言葉で語ったり、説明したりすることはできません。
知りえないものを言葉で語ることは不可能です。
もし神について何かを語るならばそれは虚偽になってしまうでしょう。
神が完全に沈黙であるように、
人もまた神の未知なる知を前にしては沈黙するほかありません。
むしろ沈黙こそ神を最も良く語るものと言えます。
言葉は知識です。知っていることだから言葉なのです。
言葉そのものが既知なるものである以上、
言葉によって知識を超えた次元を語ることはできません。
それはどこまでいっても憶測の域を出ないものであり、
ナンセンス以外の何ものでもないでしょう。
知りえぬものは認識できぬものです。
それが未知なるものの次元であり、知りえないから神秘なのです。
その次元では「神」という言葉すら無意味です。
真の神は「神」という言葉を超えています。つまり神は無名なのです。
それは一切の言葉、名称、知識、認識、概念を超えたもの、
まったく測り知れない無限の領域です。
「領域」というものがあるかどうかさえ分からないものです。
この神秘の次元、永遠に未知なる次元は、
私たち人間にとっての聖なる巡礼の地です。
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