感受性という宝物

2012年7月26日

感受性という宝物

「世界」というものを「感じる」ということ。
「生命」というものを「感じる」ということ。

この「感じる」という能力こそ人間にとっての尊い宝です。
「感じる」ことは人間が持つ特有の性質です。
一輪の花を見て感動したり喜びを感じられるのは人間だけです。
他の動物にはそのような感受性はありません。

この「感受性」と呼ばれるものは人間にだけあるもので、
それは世界の美しさを美しいものとして感じること、
生命の神秘を神秘として感じられる能力です。

この能力、宝は、
全ての人間に等しく宿っているものであり、
得ようとしたり欲することなくとも、それは私たちの内にあります。
この内なる感受性ほど人間にとって尊いものはなく、
それなしには人生というものは貧しく枯れ果てたものになってしまうでしょう。

純粋なる感受性は、人間という生命に宿る奇跡であり、
その奇跡を自然と育むような社会と環境を作ることが私たちに求められています。
なぜなら、人間一人一人がどういうふうに成長し、どういう大人になるかは、
その社会、環境、文化、生活の様式が大きな影響をもたらすからです。

瑞々しい豊かな感受性を決して壊すことのない社会、
子供たちや若い人々の研ぎ澄まされた感受性の芽を摘んでしまわない社会。
こうした社会を創造することが重要なのですが、
今の社会はむしろこの逆の傾向にあり、恐ろしい現実となっています。


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