運命から逃げないこと

2012年7月9日

運命から逃げないこと

 

自分が背負ってしまった避けることのできない運命。
その運命に反抗し、そこから顔を背けているだけでは苦しみも悲しみもなくなりません。
ただただ恨みのかたまりとなったり、自分の生を嘆き悲しむだけでは何も変わりません。
自分の運命を呪っても、その運命が自分から離れることはありません。

人によって”決して逃れることのできない運命”というものがあり、
それはその人だけに与えられたもの、その人だけが生きなければならない生です。
意味があるからこそ運命はその人に落ちかかったのであり、
いつかはそのあるがままの現実と向き合わなければなりません。

嘆いても、悲しんでも、現実逃避をしても、背負った運命からは逃れられません。
人は自分の悲しい運命を見まいとして顔を背け、覆い隠そうとするかもしれませんが、
しかし運命は必ずその人の前に顔を出してきます。
いつまでも現実から逃げ続けるわけにはいかないのです。
自分の運命に背を向けているかぎり、癒されることのない苦しみと悲しみが常にそこにあるでしょう。

では私たちはどうすればいいでしょうか。
この答えは、たった一つしかありません。
それは自分に与えられた運命と正面から向き合い、それを受け入れることです。

あるがままの現実、自分がこうむってしまった現実を、
そのあるがままに受け入れ、認めること。
そうしてのみ、人は自身の苦しみと悲しみから解放されます。
現実から逃げ、自分の運命から顔を背けるだけならば、苦悩はそこにあり続けます。
現実から逃げることなく、むしろ完全にその現実を認めて受け入れ、
あるがままに起こる全てと融和することで、人は自らを解放するのです。

そこにおいて、人は宇宙と融和し、生と融和し、
どんな迷いや苦しみもなく、宇宙そのものとなって生きるでしょう。


Trackback URL

http://spiritual-public-foundation.org/message/2811/trackback


世界を変える