心の休息
2012年6月7日
人間の頭脳は多くの問題を抱えています。
しかし、頭脳が何一つ問題を抱えることなく、
ただ静かにじっとしていることは、心そのものに休息を与えます。
心というのは頭脳と一つです。
心の動きは、頭脳の中の思考の動きとして現れます。
心の混乱は、思考の混乱です。
「何も考えていない」とき、心はどんな混乱も持ちません。
心が混乱していなければ、混乱した言動というものもありません。
思考が静まることで、心も休息します。
この事実は、睡眠というものがいかに大切であるかということを示しています。
睡眠によって思考は静まります。
睡眠中思考が静まっているということは、心も休息しているということです。
つまり睡眠とは、体だけでなく心の休息でもあるのです。
睡眠中は過度の夢を見ないかぎり、どんな感情の混乱も起こりません。
心も体も感情も静まり、まったく静止して休息しています。
この休息の中に秩序があり、自由の本質があります。
目覚めたあと、様々な心の問題や葛藤が起こるのは、
思考が動き出して精神の秩序が乱されているからです。
思考は心の問題の根であり、無秩序の原因です。
心が休息し、人間そのものが秩序正しくあるには、
思考というものが完全に静まっていなければなりません。
思考の乱れがなくなり、あたかも波一つない水面のように静かであるとき、
人は完全な秩序をもって生きることができます。
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