実在を生きる

2012年5月21日

「実在」を生きないならば、人は真に「生きている」とは言えません。
実在を生きること、実在と共にあることで初めて「生きている」と言えます。
実在を生きるとは、嘘偽りのない全き現実を生きるということです。
あるがままの現実から決して顔を背けず、現実そのものを直視し、
それをそのまま生きることです。

現実から顔を背け、逃避するところに虚偽と幻想があります。
虚偽と幻想があるところに生の真実は決してありません。
真実は、全きあるがままの現実を生きるところにのみあります。
命の真理とは、実在そのもの、リアリティそのものです。
「生」とはリアリティであり、リアリティがないならばそれは「生」ではありません。

死もまた現実であり、生の実在です。
死という現実から顔を背けることは、生そのものから顔を背けることです。
死から逃げようとすることは、生から逃げようとすることです。
なぜなら、生と死は同じ「命の活動」「宇宙の摂理」のうちにあるからです。
死は生であり、生は死であり、それは同じ一つの命の運動なのです。

死を恐れる人は、生を恐れています。
死ぬことを恐れる人は、生きることも恐れています。

死を見まいとするところに現実からの逃避があります。
その逃避は命の実在からの逃避、生のリアリティからの逃避、
宇宙の摂理と神そのものからの逃避です。

一体、人は「生」から逃避してどこへ行こうとするのでしょうか。
生からの逃避があるところに真理はありません。


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