孤独の清々しさ

2012年5月18日

たった独りでいること、それは素晴らしいことです。
独りでいるということの中には、大いなる静けさと注意深さがあります。
この沈黙と注意深さこそ、人間の精神性と瞑想を深めるものです。

たった独りで草原の中を、川のほとりを、静かに歩いてみましょう。
草の緑の美しさ、花の輝き、水のきらめきに、人は改めて気づくでしょう。
自然の美に気づくことは、命の奇跡に気づくことでもあります。
独りでいるからこそ気づくことができる美があります。
孤独の中でしか感じられない奇跡というものがあります。

反対に世間に溢れる人々を見てみましょう。
彼らは仕事や言葉や知識で頭がいっぱいで、孤独の美しさがありません。
いつも集団の中にいなければ安心感を得られない。
達成への欲望、自分を表現したいという欲求不満。その苦痛、満たされない心。

彼らは何かしら痛みを抱え、満たされぬ心を抱え、
ずっと孤独から逃げながら生きています。

ただ独りでいることは、孤立することではありません。
孤独は、悲しいものでもなければ寂しいものでもありません。
人間の精神を開花させるためにも、孤独は必要なものです。
孤独が人間の精神を深め、たぐいまれな感受性を生み出します。

この沈黙の深みと研ぎ澄まされた感受性なくして、生はほとんど無意味でしょう。
集団から離れることを恐れるなら、人は成熟することはありません。
集団の中に埋没することしかしない人こそ、最も悲しい、自由のない人間なのです。


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