心の真の自由

2012年3月29日

私たちの多くは、自己達成や成功を望みます。
金銭、仕事、恋、人間関係、様々な理想と成就―
人は多くのことを希望し、渇望し、その達成のために動きます。

社会や世間での生活で挫折したりすると、
今度はスピリチュアルや宗教といったものにはまり、
霊的な自己実現や成就を追い求めたりします。

いずれにしても、私たちは多くのものを望み、求め、
自己を満たすために心は欲に囚われます。
しかし、そうして自分が得たもの、達成したものがいざ失われると、
人は絶望という苦しみの状態に陥ります。

はたして、心の所有や満足、達成というものは永続するものでしょうか。
それとも、それらは全て一時的なものにすぎず、
やがて必ず消えてしまうものでしょうか。
もし人が「死」という現実を直視するなら、
永続するものは何もないということを悟るでしょう。

心が何を所有していたとしても、それはやがて消えてしまうものです。
あなたはその心の所有によって自分を支え、満足を得ているかもしれませんが、
その支えも満足も決して永続しないものです。
にも関わらず、私たちは自分の心の所有に執着し、
それが失われてしまうのではないかと絶えず怯えているのです。
そこに、心の自由はありません。

心の真の自由とは、もはや何も求めず、持たず、失わないということです。
こうして心が空っぽであることで自身の心は浄化され、
かつそこから人間の本当の自由が生まれます。
「何もない」ということ―それが心の真の安らぎを開花させます。


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