空しさを超えた生き方
2015年5月19日
私たちの多くは、心の空しさという苦痛を抱えています。
この空しさがあるために、
いつも何かを求め、欲しがり、その空しさを満たそうとします。
心が空しいと、不安で、寂しく、それが苦しいので、
自分自身を何かで満たそうとします。
娯楽、仕事、誰かへの依存、何かへの執着、
我を忘れる何かで空しさから逃げようとします。
何かに「なろう」としたり、誰かの真似をしたりするのも、
心の空しさから逃げようとする衝動があるからです。
この空しさからの逃避は、人類全体が抱える問題です。
そこで重要なことは、
この内的な空しさから自由であること、
この苦しみ、不安、寂しさから自由であることです。
では、どのように心は空しさから自由であることができるでしょうか。
自分自身を満たすことを求めているかぎり、
心はいつも空しいままです。
それは、穴のあいた樽に水を注ぐようなもので、
最初は満たされても、すぐにまた空っぽなってしまいます。
そしてまた空しくなると、それを満たすために何かを求めます。
この繰り返しの中に、不安、恐れ、悲しみ、痛み―があります。
心がもはや、自分の空しさを満たすことに関心を持たないとき、
そのときにだけ、空しさはなくなります。
満たそうとするのではなく、空っぽのままにしておくこと。
自分の空しさを満たそうという衝動が終わり、
もう何かを求めたり、依存したり、執着したりすることがなくなって、
心が囚われずに自由であるとき、空しさはなくなります。
すると、その空の心の静けさ、
とらわれない心の自由から、本当の豊かさが生まれてきます。
どんな恐れや不安もなく、心は自由なので、
そのとき心は真にはつらつとして、子供のように無垢で、
そこから、独自の、限りない豊かさと創造性が生まれてきます。
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