過去の記憶に縛られないこと
2014年11月17日
過去の記憶に縛られないこと
人間の心は、過去の記憶に固執しています。
過去の記憶が「自分自身」だからです。
自分の名声、評価、人気といったものも、
私たちは自分の記憶の中で所有しています。
自分にとって喜ばしい快楽や、満足を得られる体験も、
過去の記憶として刻まれています。
結局私たちは、その過去を所有し、それに執着しているのです。
それが記憶への固執であり、その記憶が自分自身です。
私たちは記憶と同一化して生きています。
例えば名声や評価を得ると、その記憶と同一化します。
その記憶が「自分」というものを高めてくれるからです。
私たちはあらゆる過去、様々な記憶に固執し、
それと同一化してしまっているので、
その過去、その記憶を失うことを恐れます。
それは同時に「自分自身」を失うことへの恐怖です。
私たちが過去の記憶と同一化し、それに固執し続けるならば、
そこには決して自由はないでしょう。
なぜなら、自己への固執があるところには必ず恐怖があるからです。
この真理を見ること―
つまり過去の記憶と同一化している限り、
決して恐怖はなくならないという真理を見ること。
この真理の悟りが、心の執着の鎖を断ち切ります。
何が真理であるかを見、そしてその真理を生きること。
それが唯一の自由への道です。
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