心の所有物を手放すこと

2014年11月6日

新緑の森

 

私たちの精神は、様々なものを所有しています。
そしてその所有にしがみつき、それを手放そうとしません。

精神がそれを所有している限りは、
何ら問題のない平穏な生活を送れていると思い込むことでしょう。
しかしその背後には、その所有を失うことへの恐怖が必ずあります。
そしていざそれを失ったとき、人は絶望し、嘆き悲しみます。

どんな所有も、やがては必ず失われるものです。
精神的な満足を与えてくれる経験、知識、名声、人間関係、自己の目的。
または今ある仕事、財産、地位、友人、家族。

それらはあなたに満足を与えてくれるものかもしれません。
あなたはそれらを保持し、しがみつくかもしれませんが、
どんなものであれ永続する所有というものはありません。

人は自分が執着していた所有が失われると、
今度は別の心の支えを求め、それを所有しようとします。
しかしその所有もまた、必ず失われるものです。

いくらこのことを繰り返しても、そこに心の自由はありません。
むしろそのような繰り返しは、心の苦しみの連鎖となります。
そこには常に恐怖と不安、悲嘆などがあります。

では、もはや何も求めず、何も欲することなく、
一切の精神的な所有を捨て去って生きることはできるでしょうか?
同じことを繰り返す精神の枠組そのものを理解すること。
そうして初めて、心の縛りを打破し、自由な心を持つことができます。

心が何も自分のものを求めず、所有しないとき、失うものは何もありません。
失うものがないならば、何も怖れることもありません。
こうして自由な心で生きることで、人生は真に豊かになることでしょう。


Trackback URL

http://spiritual-public-foundation.org/message/20235/trackback


世界を変える