自分の「欲」に気づく

2014年7月15日

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人間の心の欲というものは、
その人自身を壊してしまう毒のようなものです。

こうありたい、こうあるべきだ、
「私はこうなりたい」「これが私だ」という思い。
そこから生まれる様々な追求、そして自分を守る闘い。
このような心からは、恐怖、不安、悲しみ、葛藤が生じます。

人間は、自己という欲のある存在です。
自己に執着し、自己を守ろうとする心の闘いが、人間の基盤としてあります。
絶え間ない心の闘い、自己に執着するために起こる苦しみ。
この全ての原因は「自己欲」にほかならないということを、
しっかりと理解しなければなりません。

普段から人間はいかに自己欲にとらわれているか、
そしてその欲からいかに心の平安とバランスを乱しているか、
そのことを自分で気づかなければなりません。
自分に執着するところから、苦しみは生まれます。
この事実に気づかなければ、
人はいつまでも自己欲の苦しみの牢獄に捕えられたままです。

何を求めるか、何を成し遂げたいかは重要ではありません。
そんなに求めすぎている自分、欲に囚われている自分に気づき、
それに終止符を打つことが重要です。
それなしには、心の本当の自由はありません。

いかに自分が「自己中心的」になって行動しているか、
いかに欲によって物事を考えてしまっているか、
そしてその自己執着、自分を守りたいという欲ばかりの心が、
悲しみ、苦しみ、恐怖、不安、葛藤を生み出しているか、
このことに気づき、理解することが大切です。

あなたに心の苦しみをもたらしたのは、
ほかならぬあなた自身の欲、あなたの自己中心的な活動であり、
それこそ人間を毒してしまうものです。

人間には、誰しもこのような心の働きを持っています。
男性も、女性も、全てがそうです。
人間に宿るこの「自己執着の欲」というものを理解し、
それを手放し、断ち切る心を学ぶこと。
これが人間にとっての真の成熟、成長であり、光です。

この光は自由と英知をもたらし、同時に徳と美を開花させるのです。


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