知識という腐敗

2011年11月7日

知識の過剰は人間の心を腐敗させます。
なぜなら、知識とは過去でしかなく、
決して新しいものではないからです。

知識とは、すでに知られたものであり、それは過去の古いものです。
古いものには何ら新鮮さはなく、それによって心は凝り固まってしまいます。

教科書や様々な書籍に書かれている言葉を頭に詰め込んでも、
人は決して心を豊かにすることはできないでしょう。
新たなるものとは、未知なるもの、不可知なるものです。
知りえないものだからこそ、それは常に新しいものです。

未知に留まり続ける心だけが、腐敗しない心です。
そのような心は、常に新たなる「生」へと向かっています。
それゆえに心は新鮮さと驚きに溢れており、
決して退屈したり心が凝り固まったりすることはありません。

「生」の大いなる神秘に出会うのは、そのような心だけです。
知識に染まった心は、未知なる神秘や聖性に出会うことはないでしょう。
なぜなら神秘も聖性も、知識を超えたものだからです。

「何も知らない」という無垢の心こそ、
未知なる生の神秘と絶え間なく交われるのであり、
そこに生の本当の豊かさがあります。
知識に溢れた心というのはむしろ貧しく、
博識であればあるほど純真無垢は失われます。

知識に染まることのない純真で無垢な心だけが、
真に「生」と出会い、大いなる神秘を見るのです。


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