苦しみの根源

2011年11月2日

人間の心の苦しみの根は、自分という「エゴ」にほかなりません。
自分自身に執着すること—そのエゴが心の苦しみの根源です。

私たちは、「私」というものに執着します。
「私」「自分」「自己」「我」—言葉は違っても皆同じものです。
この自己自身への執着こそ、苦しみの原因です。

私たちは常に自分中心に物事を考え、利己的に生きています。
自分の満足、自分の喜び、自分の快楽、自分の経験、
自分の将来、自分の達成、自分の成就、自分の成功。
多くの人々が「自分」というものにしがみついています。

しかし、自己執着があるところには、
同時に恐怖、葛藤、不安などがあります。
自分の喜び、自分の幸福が失われることへの恐怖、不安、葛藤。
自分の達成や成就が実現しないことへの恐怖、不安、葛藤。
自分の将来、理想、成功が崩れ去ることへの恐怖、不安、葛藤。

ほかにも、怒り、悲しみ、絶望、虚しさ、焦り—といった感情は、
全て「自己」への執着から生じるものです。
自己への執着によって、私たちは負の感情の鎖に繋がれてしまい、
その苦しみの中で生き続けることになります。

自己、自分、私、我—このエゴこそ、人間にとって最大の障害であり、
それに囚われている限り、苦しみに終わりはありません。
その真理をしっかりと見、悟ることが何よりも重要なことです。

自己という元凶、その構造を深く理解し、
そしてその「自己」という最も大きな障害を終わらせること。
そこから真の心の自由というものを身に付けること。
こうして初めて、まったく新しい次元の生き方が開けてきます。


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