知を超えた領域
2011年10月7日
測り知れないもの、未知なるもの―
それは人間の知性では知ることのできない神秘です。
人間の頭脳は主に思考の働きであり、
思考というものは既知の領域にあるものです。
頭脳は知識と記憶の貯蔵庫であり、そこから思考が生じます。
既知の領域でしか働くことができない頭脳は、
知識を超えた未知なるものを見出すことはできません。
もっと単的に言えば、
物質でしかない頭脳が、物質を超えたものを知ることはできません。
真の実在、物質を超えた大いなる次元には、
頭脳の働きのあれこれが入る余地はありません。
頭脳はどこまでいっても既知の領域にしかないからです。
未知なるものを、既知なる頭脳で測ることはできません。
頭脳が完全に静まるとき、一切の思考が終焉するとき、
未知なる次元が開かれる可能性が生まれます。
むしろ未知なる神秘は常にそこにあるのに、
思考という既知の運動によってそれが覆い隠されてしまっているのです。
未知なるものを感じるには、
“人間の側”の知の働きが終わらなければなりません。
なぜなら、未知なる神秘の領域は人間の知を超えたところにあるからです。
あらゆる知に貧しくなり、人間の側の知が完全に無となったとき、
私たちは未知なる領域を生きることができます。
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