アメリカ・インディアンの叡智 NO.5

2013年3月11日

我々は子供の時からこう言われてきた。

「静かにして、目の前のものを見つめ、聴きなさい」と。

求めるのではなく、ただ見つめ、聴くこと。

それはつまり、あるがままにある万物に心を開くということだ。

 

ただじっと大地の上に座って、宇宙の鼓動に耳を澄ますということ。

目の前には「あるがままの世界」が広がっている。

大地、空、光、風、動物、水、草─

それら全てが命であり、神聖な創造であり、大成る神秘の顕れである。

 

大いなる孤独と静寂の中で、ただ見つめ、聴くこと。

人間の成熟はそのような瞑想の中から生まれる。

インディアンの若者たちは、自分のティピ(テント小屋)の中に座って、

じっと目をつむり静かに人生について瞑想していたものだった。

老人たちも大地にじっと座って生命の鼓動を聴いていた。

そこから宇宙のエネルギーを感じ、人生の意味をくみ取ってきた。

 

このような態度こそ、真に宗教的で敬虔なものだった。

今の若者やインディアンたちはそうした精神性や態度を持たなくなった。

結果、叡智ある人間が生まれることも少なくなってしまったのだ。


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