アウトサイダーという生き方
2012年8月8日
真の宗教性は、精神の単独性にあります。
単独性とは、心理的に何ものにも属さないことであり、
完全にアウトサイダーとして生きることです。
特定の社会、文化、伝統にとらわれることなく、
自分の足で立って「生」を探究し、発見すること。
それが可能になるのは、単独の精神がある時だけです。
ただしこれは、世俗から逃避して生きるということではありません。
世俗のただ中に生きながら、世俗の一切から超脱する生き方です。
人間の真の自由は、何かに属すことにはありません。
何かに依存したり、順応することは精神の自由ではありません。
心が何ものにも属さず、頼らず、縛られていないときにこそ自由があります。
その自由は精神の単独性にほかなりません。
社会的なもの、集団的なものの中には真理はありません。
真理は大人数の人間にもてあそばれるようなものではないのです。
真理は、人間一人一人が自ら発見していくものであり、
そしてその発見があるには、あらゆるものからの自由がなければなりません。
社会、伝統、特定の宗教、教え、専門知識—といった一切からの自由です。
精神が何ものにも属さず”ただひとり”であることこそ本当の宗教性であり、
そこから真の探究と瞑想が始まります。
「生」の真理を見出すのは、このようなアウトサイダーたる人間です。
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