心の虚しさの克服

2012年4月10日

心の虚しさから一時的に逃避しても、やがてはまたその虚しさが必ず顔を出してきます。
どのような逃避も全ては一時的なものにすぎず、問題の根本的な解決にはなりません。
一時的に逃避するということは、単に問題を先延ばしにしているだけであり、
それでは虚しさを克服することはできません。
虚しさから逃げ続けても、虚しさを克服することは絶対にできないのです。

虚しさから逃げたくても逃げることができない状況に陥ってしまうこともあり、
その場合心はどこにも逃げることができずに、
嫌でも果てしない底なしの虚しさに直面しなければなりません。

望んでもいないのに虚無を強いられるという状態は極めて辛いことで、
その状態に対する耐性や心構えがなければ私たちは苦痛を感じてしまうでしょう。

延々と続くと感じられるこの虚しさが「自分」を飲み込み、失わせ、
人生そのものを空っぽの無にしてしまう感情を抱かせます。
そこから生じるのは果てしない絶望、あらゆる精神的な苦悩と混乱です。

では一体、私たち人間はどうすればいいのでしょうか。
どうすればこの虚しさを克服することができるのでしょうか。

それは、もはやどんな逃避もしないことです。
一時的な逃避ら身をゆだねても虚しさを克服することはできないという真理を悟り、
もうどこにも逃げずに虚しさそのものに留まることです。
虚しさから逃げずに虚しさに留まるとき、私たちは徐々にその虚しさに慣れます。
そして完全にその虚しさが気にならなくなるほどに慣れてしまったとき、
そこにはもはや虚しさはありません。

私たちは、虚しさそのものに留まることによってのみ、それを超えていくことができます。


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