神への恐れ
2011年12月27日
私たち人間は、不確かなものを恐れます。
それと同時に、私たちは自分が知っていることに執着します。
知っていることが、自分のすべてだからです。
死というものは、私たちにとって不確かなものです。
それは知りえない次元にあります。
神は、生も死も司る存在です。
死を恐れることは、同時に神を恐れることです。
私たちは不可知なるものを恐れます。
それは不可知だからこそ、広大な虚無の広がりです。
私たちはこの広大な虚無を恐れ、そこから目を背けようとします。
この虚無は、私たちにとっては得体の知れない存在だからです。
この得体の知れない虚無への恐れとは、神への恐れです。
神は測り知れない存在であり、広大な虚無に等しいものです。
この虚無の重圧は、同時に神の重圧でもあります。
私たちは神を恐れるがゆえに、不可知の虚無を恐れるのです。
そして自分が知っていることだけに執着しようとします。
しかし、神の不可知の重圧というものは、常に私たちと共にあります。
神を愛することは、未知なるものを愛することです。
そして、自分が「知っていること」に執着しないことです。
未知なるもの、不可知なるものを恐れないこと、
むしろ自分の知識を捨てて不可知の次元で生きること。
そうして初めて、人は恐れを持たず、
神と共に、神の命そのものとして生きることができるでしょう。
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