大いなる叡智と光 ヴィヴェーカーナンダの言葉 NO.3
2015年6月17日
伝達者や指導者、つまり「グル」と呼ばれる存在には、
実はとても大きな問題や危険性があります。
というのは、グル自身が無知であるのに、その高慢さから、
「自分はすべて知っている」「自分は悟っている」と思い込み、
その勢いのまま他の人々にまで教え込もうとするのです。
実は何も知らないのに、他の人々の人生の責任まで持ち、
それを引き受けようとする指導者やグルがたくさんおり、
悪いことにその人たちに誤って従う人々も大勢いるのです。
これは「盲人が盲人を導く」と聖書に書かれていることと同じです。
こうして両者ともに暗闇の中に落ちてしまうのです。
ウパニシャッドの哲学にもこのような言葉があります。
「愚かな者たちはいまだ闇の中にいながら、自分は賢いと思い込む。
空しい知識ばかりが膨れ上がっているだけで、何も悟ってはいない。
彼らは、盲者に導かれる盲者のように、あちらこちらによろめきながら歩き回る」
世の中にはこのような人々がたくさんいます。
誰もが教師になろうとし、誰もがその教師に従おうとしているのです。
これは様々な意味で危険なことです。
それは、実は何も持たない乞食が、100万ドルの贈り物をしようとしているのと同じ
です。
そして、その100万ドルを欲している多くの人々のほうにも問題があります。
どちらも馬鹿げていて、その愚かしさに気づかなければなりません。
霊的な成長というのは、まず自分自身から始めなければならないものです。
自分の失敗や過ち、内なる欺瞞や偽りを乗り越えなければなりません。
そのような自己理解にこそ、本当の魂の成長があるのです。
Trackback URL
http://spiritual-public-foundation.org/message/20706/trackback