「ひとりある」ことに大切さ。

2015年6月4日

砂漠

真実を見出すには、ひとりあることが大切です。
集団や社会の中にいて、そこで暮らし、
友達や家庭、赤ちゃんを持ったりすることも素敵なことですが、
しかし、やがて日課や習慣、単調な仕事にはまってしまい、
それになじんでしまって、やがて「一人で生きる」ことが恐ろしく感じられてきます。

私たちの多くは、仕事や理想の中で心を一つの事に集中させたり、
精神や生きがいを一箇所に固定させてしまう傾向があり、
持てるすべてをそこに注ぎ込みがちです。
そこで私たちは、そうしたものから離れることを恐れ、
孤独になることを怯えてしまいます。

しかし、家庭や仕事や友人といったものからは得られない、
まったく別の豊かさや幸せというものがあります。
その豊かさ―お金や地位や出世や恋といった世間的なものではなく、
「生」の真実の動きの中にある豊かさを見出せるなら、
人との交友や社会活動は二次的なものになるでしょう。

ときに社会や友人から遠く離れ、自分一人でいることはとても重要です。
一人で静かに散歩したり、木陰に座ったり、
鳥が飛ぶのを見つめ、空を見つめ、木を見つめ、
そしてまた自分の思考や感情―心の動き―を見つめること。
このように、一人で多くのものを静かに見つめ、自然に気づくことができれば、
そこに本当の豊かさや富を発見できるはずです。
そしてまた、そのような気づきには創造的な学びがあります。

この豊かさは、失われることのないものです。
なぜなら、それらはすべて終わることのない広大な「生」そのものだからです。
「生」は刻々と生き、動いています。
それを見つめ、気づくならば、そこには新しい学びや発見があります。
これが本当の宝であり、滅ぶことのない富です。
ですから、まったく一人でいて、「生」と向き合うということは、
泉のように湧き続ける豊かさの中で生きるということです。

この豊かさ、発見、気づき、創造的な学びには、終わりはありません。
なぜなら、そのとき心そのものが不滅なものとなるからです。


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