インドの聖賢たちの言葉 NO.13
2014年6月9日
伝達者や指導者、つまり「グル」と呼ばれる存在には、
実はとても大きな問題や危険性があります。
というのは、グル自身が無知であるのに、その高慢さから、
「自分はすべて知っている」「自分は悟っている」と思い込み、
その勢いのまま他の人々にまで教え込もうとするのです。
実は何も知らないのに、他の人々の人生の責任まで持ち、
それを引き受けようとする指導者やグルがたくさんおり、
悪いことにその人たちに誤って従う人々も大勢いるのです。
これは「盲人が盲人を導く」と聖書に書かれていることと同じです。
こうして両者ともに暗闇の中に落ちてしまうのです。
ウパニシャッドの哲学にもこのような言葉があります。
「愚かな者たちはいまだ闇の中にいながら、自分は賢いと思い込む。
空しい知識ばかりが膨れ上がっているだけで、何も悟ってはいない。
彼らは、盲者に導かれる盲者のように、あちらこちらによろめきながら歩き回る」
世の中にはこのような人々がたくさんいます。
誰もが教師になろうとし、誰もがその教師に従おうとしているのです。
これは様々な意味で危険なことです。
それは、実は何も持たない乞食が、100万ドルの贈り物をしようとしているのと同じです。
そして、その100万ドルを欲している多くの人々のほうにも問題があります。
どちらも馬鹿げていて、その愚かしさに気づかなければなりません。
霊的な成長というのは、まず自分自身から始めなければならないものです。
自分の失敗や過ち、内なる欺瞞や偽りを乗り越えなければなりません。
そのような自己理解にこそ、本当の魂の成長があるのです。
ヴィヴェーカーナンダ
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